2019-01-01から1年間の記事一覧
今朝目が覚めた瞬間、久々に全身が希死念慮に塗れていて、その原因が今となってはどうしようもない過去の事象だったからか、今度は寝る前に、人生をやり直せるならば、という何の慰めにもならないことを考え始めてしまい、それでも「この人に出会うためには」…
探し物をしに、波間を縫って泳ぐ。予想していたのよりもずっと容易い。取り巻く粒たちが思っていたよりも柔らかくて小さいからだ。ただ、探し物自体は容易いものだとは言い難い。ここから、私の見知った風景の描かれた一葉を探さなければならないのだから。…
今年も桜の季節が終わった。終わっていた、という方が正しいのかもしれない。満開になるのをまだかまだかと待ちわびているうちに、いつの間にかもう緑の方が多い風景に移り変わっている。毎年恒例の「今年も逃したか」という思い。毎日見ているはずなのに、…
透明になりたい時期が定期的にくる。 更衣室に忍び込みたいとか、犬を散歩させているおばさんの後をこっそり尾けたいとか、好きな人の生活を眺めていたいとか、そういうことでは全くなくて、ただただ透き通りたい、透き通った存在になりたい、そのために澄ん…
最近の生活は落ち着いている。「このままずっとこんな日々が続くのかな」という予感と、「続けば良いのにとまでは言わないまでも、続いていってもまあ許してやれるな」という不遜な思いとが交互に浮かぶくらい。 高校生くらいの頃からずっと憧れを持っていた…
【 最近のお気に入りの動詞は“埋める” 】 夜中にお台所に立つ、のどが渇いた、味のあるものが飲みたい、体が熱を帯びているような気がする、透明なグラスに氷をみっちり、飲みたいだけのアイスコーヒーをたっぷりと、残りの空いた部分を牛乳で埋める、ほら“…
自分で前髪を切った、いつもの眉上の長さに。だいぶスッキリした心持ちでいるが、近いうちに美容院に行かなければならない、という問題の根本的解決にはなっていない。自分史上最長なので、アレンジが楽しいとか、お風呂上がりに手入れしている時間が好きだ…
仕事が何も無い週末を、久しぶりに迎えた。 せっかくの休日だ。特に予定はないのだが、最近自炊を始めたばかりで、休みのうちにその材料を調達しておきたい。だが、近所のスーパーは品揃えが良くない。思い切って、郊外にある大型ショッピングモールまで、足…
冷凍庫に溜まりに溜まっていたアイスクリームを、食べ始めることができるようになった。昨日は信玄餅アイス、今日は黒ゴマやわもちアイス、もちもちしたものが入っているカップアイスばかりが、行儀よく勢揃いしている。 引っ越してから昨日まではずっと、…
私の家の中にはドアがない。すべて引き戸で、ずっと、なんだか不便だな、と思っていたけれど、紐をくくる場所がないからそれはそれで良いんじゃないか、と今日初めて思えた。 「こんな日がくるとは思わなかった。」 天気の良い暖かな午後に二人で家の近くの…
世間は春真っ盛りと言ったご様子、風が冷たい瞬間はまだまだあるけれど、昼間の陽気はもう当たり前の顔をしてそこにいる。 東海随一と地方情報誌で評されていた名所に、二週連続でお花見に足を運んでいる。足、と言ってもこの町は完全な車社会なので、もち…
引っ越しも一段落つき、色々な環境も整い、新しい場所での暮らしの基盤が順調に構築されつつあります。故郷に残してきたものは様々ある、ありすぎるけれど、ここに”故郷”という言葉が登場すること自体に、自分はしばらく地元に帰るつもりがないんだな、とか…
ここ一ヶ月程の間に、仕事を辞めただとか新居を決めただとか、様々な環境の変化があったのだけれど、それ以上に内的に衝撃を受けたり変化したりしたことが多かった。それに伴って、私の考えていたことを忘れないために、ここに書き留めておこうと思う。 ・ひ…
彼と付き合い始めて今日で2カ月と10日が経った。 私の恋人はムカデだ。 「彼氏ができたの。」お父さんの出張中、夕飯の支度を手伝いながらお母さんに、こっそり彼のことを打ち明けると、 「昆虫とか甲殻類とか、足がいっぱいある相手だといろいろ大変よ~…
最近、あらゆる"別れ"についてよく考える。 その理由は簡単で、仕事の都合で2月に初めて、生まれ育った関西を離れ、別の地方のどこかで一人暮らしを始めるからだ。まだ具体的な街の名前は決まってはいないのだけれど、大きく環境が変わることは間違いなくて…