山羊、飴玉、そらまめ、金魚

ごくごく個人的な事情

助平なマネキン

毎日、日替わりで、自分とは違う生き物になりきって暮らしているような、自分の輪郭を掴めていないという感覚がずっとある。

 

勤務先の服装規定が厳しくないということもあって、ばっちりスーツから、ゆるゆるカジュアルまで、その日の気分にあった服装と髪型とアクセサリーとを選んでから、毎朝家を出る。寝坊なんかしてしまってまともに身支度する時間がなく、目に付いたものを取り敢えず纏って外に出た日は、なんだかしっくりこないとモヤモヤした気持ちを一日中抱えることになる。

 

クローゼットの中も、まったくもってテイストが統一されていない。

サルエルパンツ、下駄、ボディコンワンピース、ライブ会場限定バンドTシャツ、フリルたっぷりブラウス、スケスケの下着、フリルたっぷりのスケスケの下着

 

友人なんかに服装を褒められると「今日は東京のOLの振りをしているからね」「今日は流行っていない飲食店のダウナーなアルバイトだから」「モボ(モガ)になりたくて」と適当に答える。

 

みんな同じ? 取り立ててブログに書くようなことじゃない? そう、みんなと一緒で安心。

 

少し古くなったバンドTシャツをパジャマ代わりに着るのは、バンギャ道を通過したあるいは眺めた層にはあるあるだと思う。眠い目でバンドロゴを背中に、当時の恋人と乳繰り合っていたとき、「Tシャツの柄があまりにもおどろおどろしくて集中できないから、着替えてくれ」と言われたことがあった。

どうせすぐに脱がすんだから良いでしょ、と自らすっぽんぽんになったような気がする。

何かになりきらなくても良い、って好きな人に言ってほしかった、あの頃の私。

 

余計なこといっぱい書いちゃった